冴子は、登場したころには槇村との関係は設定されていなかったと思われる。撩をうまく利用するお色気美人刑事…いわばルパン三世の峰不二子的な役割を持って登場したのだろう。（でなければ、いくらいい加減な作者でも、あんなにあっけらかんと香としゃべらせたりできないはずだ。）
2度目の登場(#21)で、槇村と恋人同士だった、という設定になり、例によって登場したころのイメージとは矛盾することになったが、彼女のキャラクターに深みを与えたことは間違いない。
冴子はまた、ものすごくひねくれた見方をすると、メインキャラの中で一番かわいそうな人かもしれない。
撩と香に不幸にさせられた人、最も救われなかったヒロインとでもいうべきか（撩＆香ファンの方ごめんなさい）。
愛した槇村は、香がいるために結婚に踏み切ってくれず、しかも槇村は撩とコンビを組んだことで、結果的に死んでしまう。
かつて撩を愛したこともある冴子だから、槇村をふっきることができれば、あるいは撩とやり直すこともできたのかもしれない。
…しかし、またもや香のために、撩を愛することもできないのだ。
…彼女の思いはいったいどこへ行くのだろうか？
撩は野上姉妹にいつも迷惑をかけられていると言うのだが、視点を変えると、逆に野上姉妹こそ、撩と香に迷惑を被っている、と言えなくもない。
冴子は上に述べた通りだし、麗香も撩にはっきりふられた訳でもなく曖昧なまま、唯香はいつまでたっても小説の題材にさせてもらえない(笑)…という具合だ。
余談。
どうも冴子の年齢(?)に自分が近づいてきたせいか、昔に比べるとなんとなく、彼女のほうが気になったりする。このままキャリアを目指すのか、いつか（お見合いさせられ続けて?）結婚するのか、結婚しても仕事は続けるのか、なんて。
まぁそんな風に考え始めたら、CHじゃなくなるもんね。
…でも、「Angel Heart」の彼女はちょっと違う、と思うんだけどね。
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