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就職活動の時などに、履歴書を書く。その際、どこまで本当のことを書くだろうか。
持っていても意味のない資格は書けない。例えば、「この大学をでてるくせに、このレベルの資格しか持ってないのか」などと思われるような程度の資格は、書く方が損かもしれない。
書くと誤解されそうな趣味も書けない。わたしの場合、本当の趣味は、このサイトで書いているようなことだ。…しかし履歴書に「マンガ」だの「ネットゲーム」だのを書くと、たいてい悪い意味でのオタクの烙印を押されてしまうだろう。その人が男性なら、まだ納得もされるだろうが、わたしはそうではない。
どうも、わたしは「普通の女の子」とは違うらしい。
そう感じたのは中学の頃だった。友達との会話にずれがあると気がついた。「年頃の女の子らしく」、ファッションや男の子に興味を持ったりという感覚は、あまりなかったのだ。しかし、そのように見せなければ、仲間はずれにされてしまう。だから、自分もこういうことに興味があるのだ、と無意識に自己暗示をかけていた。
大学に入った頃から、本来の自分とそうでない自分＝自己暗示をかけた自分がわかるようになってきた。同時に、その中間の自分もいるように思えてきた。中間、あるいは自己暗示をかけた自分が、本来の自分に影響を与えていき、もう1人の自分を作った、というべきだろうか。
冷静に自分という人間を整理してみる。わたしの中には、本来の自分を含めた3つの自分があって、出会った相手によって使い分けているのだ。
2年前に、本格的に1人暮らしを始めた。もう実家には戻らないつもりで。
あるとき突然、一人でいて、まるで自分自身を外側から見ているような感覚を覚えてしまった。心と体が、別々に存在していることを感じているような。
これはいったいなんだろう…？
いままで気づかなかったもの、見えなかったものが突然見えるようになったような感覚でもあった。この感覚は一生なくならないだろう。
ひどく不安になった。
…わたしは1人ですごせる人間だけれど、1人でいてはいけないのかもしれない。
2002年7月7日、神戸・三ノ宮の午後。
人に会うことになった。
…いったい何人目だろうか、疲れたな…と思う自分をひきずって。
その人といるときは、できるだけ本来の自分を出そうと努力した。
しかし、時折今までとは違う自分が出現する。
3つの自分に加えて、4番目の自分。
それは果たして本来の自分なんだろうか。
「普通の女の子」ならあまり疑問に感じることなく受け入れるであろう、その心の動きを、わたしは理解できずとまどい、苦しみ、悩んだ。
今日のその感情が翌日には消えている…そんなこともあった。
自分自身を信じることができなかった。
ただ確実なことは一つあった。
今まで見ようとしなかった未来を、現実的に考えるようになったということだ。
4番目の自分は、3つの自分が統合されたものだったのだろうか？
自分自身を外から見ている自分、体から心が離れている自分を感じることが、少なくなった。
わたしには、誰かを積極的に好きになるという感覚がない。
…今でもない。
ただ自分に起きた事実をいろいろな方向から分析して、たぶん、そうなんだろうと思うことしかできない。
悩み続けた。
たくさんの友人や、知り合いや、家族とも話し、考え続けた。
もちろん、その人とも。
ただわたしのことをずっと思ってくれている、その人に…
2003年1月26日…31回目の誕生日、神戸・メリケンパーク。
わたしは決意した。
その後も何度となく揺らいだけれど、そしてこれからもきっと色々あるだろうけれど、もう覚悟はできたはず。
望みはただひとつ。
自分の決断は正しかったのだと、思えるようになりたい。
2003/10/14
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